アユに関わる仕事に携わっていると、テレビやネットニュースの「アユ」の話題が紹介されるとついつい見入ってしまいます。
先日、関テレの「報道ランナー」を見ていたら、「えっ?!」「そんなわけないやろ」っと、思わず画面に向かって、突っ込んだ話題がありました。なんと、道頓堀にアユが生息している??というのです。
道頓堀は、10年ほど前に川沿いの遊歩道がきれいに整備されたので、仕事中にもここを通ることは多いです。確かに以前に比べれば川にも透明感が出てきて、水質も改善されてきたイメージはありますが、さすがに「清流に棲むアユ」のイメージは微塵も湧いてこなかったです。私たちの岐阜県魚苗センターのすぐわきを流れる長良川とはまるっきり様相が異なる道頓堀に、アユが泳ぐなんて夢物語です。
しかし、その報道では、今回は道頓堀にアユは確認できませんでしたが、「アユが住める水質にまで改善した」ということなのです。それに、実際にアユは何度も観測されているそうです。道頓堀はかつては、悪臭が漂うドブ川、ヘドロのイメージでしたが、
①工場排水の厳しい規制
②東横堀川水門の操作
により、水の汚れを表す生物化学的酸素要求量が1リットル中1.8ミリグラムで、浄水場が水道用に取水できる基準の2ミリグラム以下になったとか。ただ、大腸菌が多く、まだまだ水道水としては無理のようですが・・。
道頓堀では、すでに頻繁に、コイ科のコウライモロコが確認され、2011年には、アユも確認されていたということです。今回もボラの幼魚がカメラに映っていました。
大阪市が取り組んでいる干満差を利用した②の作業が功を奏しているようですが、道頓堀の川床でとれたてのアユを賞味できる日が楽しみですね!